このごろ、毎夜「小さい生徒さんのための数学習クラス」の教材作成に追われています。
時間設定のために、自ら1桁+1桁そのほかを「猛スピードでやってみる」のと「左手(利き手でないほうの手)で普通にやってみる」の二通りやってみて、さらに昔の生徒さんたちの記録を見返して、目標時間の決定に真剣に取り組んでいます。 これをおざなりには出来ません。 取り組む人々の士気に掛かってきますからね。 昔のC君の記録を見つけました。 うわぁ~、なんだかものすごく熱くなりまくっているブログです・・・ でもいまも同じですよ。 小さい生徒さんC君(小2)です。 学習期間は14ヶ月間です。 当初から私は一桁同士の足し算引き算、掛け算九九を徹底的にやろうと意気込んでいました。 しかし、これらの基本学習は単調ゆえに“褒める”だけで楽しさを持続するには無理があり、どうやって興味をつないで成果に結びつけるかに腐心しました。 そのときに思い出したのが、かなり前にテレビでやっていた「優秀な麻薬探知犬の育て方」というような番組でした。 トレーナー(ハンドラー)は犬が飽きるまでとことん訓練しません。 麻薬を隠した荷物をつきとめたら褒めますが、それが何なのかをすっかり見せたりはせず隠してしまい、犬がまだ遊びたそうにしていても、興味を残したまま切り上げます。 このような訓練を積んで育った犬の、空港現場での働きぶりは、“興味深く楽しいであろう何か”を探すゲームをしているようにみえました。 さてこの生徒さんは家庭塾で今日までに、約1100の掛け算を唱えています。(ひとつの段を1と数えています。) もう逆九九もバラバラ九九も、小学校でダントツになっています。 「完璧を目指すが、とことんやらせない」という矛盾を超えるには、一回の学習時間は短く(60分の学習時間のうち20分を掛け算に充てています)、その代わり長期間やるに限ります。 約半分の500は読み上げることに専念しました。 「読み上げ」は思った以上の効果があります。 目で追い、声に出し、耳で聞くという3つの機能をフルに使うので、その間は集中せざるをえないのです。 そして自分が何秒で読めたかを当てたら、ささいなちょっとした景品を出しました。シールやハンコでもいいと思います。 褒め言葉はもっぱら「聞いていても分かりやすい」「当てるなんて、秒がどのくらいか分かっていて勘がよい」としました。 どの段も8秒以内で読めるようになれば、既に70%は覚えていると見てよいでしょう。 ここまで来たら暗唱に入りますが、今までに時間を費やしたぶんを取り戻すように、暗唱は短期間で終わります。 時期が来たら10回練習させて、「さぁ覚えたでしょ、言ってみて。ほら~、また同じとこ間違えたー」では、気の毒です。 最後に小さいお子様のお母様方に一言。 掛け算に限らず「○分やろうね、○回やろうね、○ページやろうね」と約束したら「今日は調子がよさそうだから、やれるだけやっていつものダラダラを取り戻そう」と、はじめの約束を無かったことにしないようにお願いします。 ご参考にこの生徒さんの現在の学習内容を記します。 ①文章題を20問ほど(市販のテキストです) ②口述方程式の訓練3分くらい ③単位カード5枚 ④真ん中がゼロの繰り下がり引き算10個 例503-79、4002-325など ⑤四谷大塚シリーズ3年生上巻少々(先取りです) ⑥逆九九、ばらばら九九を15分程度 以上のように小刻みにいろいろやっています。 飽きないようにしながら成果をあげ、中学受験塾に送り出すことが私の役目だと思っています。
by youkosodesu
| 2013-06-02 22:33
| 数学習クラス
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