2010年度 合格記①

合格おめでとうございます。
V君は、スタート時の四谷偏差値よりも8高い中堅男子進学校に合格を果たしました。
(ご家庭の意向で、具体的に偏差値を示すことを伏せます。)

[一年前の面談時 お母様談]
自分が教えるよりも専門家に任せたほうが、学習に対して客観的姿勢を保てるだろうと、小3の始めから塾に入れること丸3年。
しかしいっこうに成績に変化が見られません。
塾と面談を重ねても、「もう少し様子を見てください。」「じっくりやりましょう。」ばかりで、現在よりも成績が良くなるための具体的な指示が無く、八方ふさがりで途方にくれていました。
成績を上げたいとの思いももちろんですが、それよりもまず、「分からないことが出来るようになる喜び」を体感できたら将来の財産になるのに、という気持ちのほうが強くなってきました。


初回の授業終了後、お迎えにみえたお母様は、期待にあふれた面持ちで私の一言を待っていました。

しかし私の第一声は、次のような辛らつな内容でした。

心配性のわりには慎重さに欠け、行動がともなっていない。
「もうそれはいいから、次のところに進んで」とか、
「テストでいい点数を取れるように、もっと難しい問題をやりたい」と、腰が落ち着きません。
勉強内容以前に、この「目次をなぞる」やり方を正すことから始めます。
そのあとに初めて、“出来るようになる”とは、具体的に何をどうすることなのかの課題に取り組みます。

「私もこの一年協力します。がんばります!」とお母様はキッパリと述べ、他人には見せないであろう真顔に、決意のほどがみえました。

目先の点数アップをはかるより、5年生からの復習が急務だと感じ、6月からは復習に力を注ぎました。

いよいよ二学期になり、志望校も決まりました。

過去問出る順から、速さに関すること、食塩水の濃度、図形関係、これだけを5年生からさかのぼって抜き出し、各100問制覇を目指します。

この間、「こんな簡単なものばかりやっていては志望校に受からない」というV君とは、もめにもめました。
「じゃぁ、“こんな簡単な問題”を全部正解してみなさいっ!」と言い返すこともしばしばです。

やっと満点が出始めたのは、入試まであと2ヶ月に迫る頃でした。

緊迫した状況に反して、授業が和やかで楽しいものになったのは、ひとえにV君の明るさと、思ったことを遠慮せずに言葉にして伝える性格によるところが大きかったと思います。

V君との軌跡はこちら
by youkosodesu | 2011-02-07 14:21 | V(男の子)
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